2006年09月25日

私の5つの欠点

 突然、恵里菜が言い出した。
 「私の欠点は、5つある。欲しがる。すぐ泣く。わがまま。すぐ人のせいにする。暴力を振るう。」「でも欠点が12個もあるシルバー王女(アニメのキャラクター)よりは、ましだからね。」
 「そう。9歳で自分の欠点をきちんと言えるなんてないよ。立派じゃない。」
 「何言ってんのよ。恵里菜が、暴力女になったのは、お父さんが、さあ、アメリカに行くぞ!って言って、川崎のお友達と無理やり、別れさせたからだからね。」
 2年前、アメリカに引っ越して以来、恵里菜は、「川崎に帰りたい。」を言い続け、未だに何かきっかけがあると、様々な言い方で、私に難癖つけてくる。

 今回も「すぐ人のせいにする」性格から、最近「暴力女」と同級生の男の子に言われるようになってしまった原因を、私が、アメリカに連れて行って、自分を不幸な目に合わせたから、ということにしている。
 「暴力女」の件は、学校で、同級生の男の子達の言動に切れて、男の子を追いかけ、殴ったことが発端らしい。どんな風に殴るんだ、と一度聞いてみたら、ソファの上で横になっていた私の頭をポコン、ポコンと殴り、「こんな風よ」と言い放った。痛い。確かに暴力女だ。しかし、その時は、「私には3人もお兄ちゃんがいて、乱暴に扱われるからこうなったのよ。」と、兄貴達のせいにしていたのだが。
 恵里菜本人からすれば、嫌々ながらアメリカに行ったが、気持ちを入れ替え、アメリカ人の同級生と友達になろうと努力したけど、うまく行かず、日本に帰れると思っていると久留米という田舎に連れて行かれ、最初の学校では、様々に友達を作る努力をしたが、結局は独りぼっちになる、こんな状況に自分を投げ込んだ父親が悪い、ということであろう。
 今年4月から、家内の就職に伴って、家内の職場近くの学校に転校させ、明るくなってよかった、と思っていた矢先にこの発言である。転校した学校は、久留米市の中でも街中にあるので、同級生は都会っ子で、なじみ易いと思っていたのだが。
 つい数日前も、「田舎は、グループに偉い人がいて、その人の言うとおりに進めなくてはならない。都会では、みんなが、それぞれ意見を言って、いろんなことを進めていく。私は、そっちの方が好きなの。」と私に言っていた(都会と田舎の特徴をこんな風に比較できるとは、9歳の子供にはなかなか出来ることではないので、そのこと自体に驚いている。よっぽど川崎からの引越しが、恵里菜の心に引っかかったのだろう)。だから、恵里菜の分析で言えば、どちらかと言うと後者にあたる転校先の学校は、気に入っているのかと思っていたのだが、恵里菜にとっては、久留米にいること自体が問題で、川崎に戻って、都会っ子として日常生活を送りたいのであろう。
 私としては、友達に対抗して一週間ほぼ毎日、特に興味もないものも含めお稽古事をし、口ぶりは、田園都市婦人というのは、嫌だ。人工的でない自然なものを見、それに興味を持ってほしく、川崎を連れ出すことは、それに適うと考えていた。
 いろいろ、なだめすかしてきたが、恵里菜の川崎に戻るための努力は続くであろう。そのためには、知恵を働かし、自分で出来ることは何でもやるようだ。それなら、それで良い。分析力を磨き、やれることをやって、人生を生き抜く力を付けてくれ。横になっている父親の頭をたたくと言うのは止めて欲しいが。
 

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